ビオトープの創出
ビオトープとは、生物の生息している空間を意味するドイツ生まれの概念です。日本では、1990年代から注目されはじめ、人間の活動によって生物がすみにくくなった場所において動植物の生息環境を人為的に再構成した小さな区画、という意味で多く使われています。
ある生物を保護するためには、人工的にその数を増やして放すだけではうまくいきません。その生物が生きていくための餌となる別の生物、繁殖地の環境、さらに餌生物の餌やその繁殖地も必要です。すなわち、ビオトープの考え方では、たとえば自然を代表する種とされるメダカやトンボ、チョウといった象徴的な種、一種だけを保護することは不可能ということです。その種が生息する環境・生息空間のすべて…つまり、関連する生態系全体を維持する必要があります。そのため、ビオトープの創出には生態系に関する幅広い知識と実践的な経験が必要となります。
当社では、多様な生き物が利用できる良好なビオトープの創出について、的確なアドバイスをいたします。また、維持管理のお手伝いもいたします。
ビオトープの例
アメンボ
ツチガエル
生息地の保全
生物の生息地を保全する際には、生物の分布や行動特性に合わせた保全地域の選定と実施計画を考える必要があります。当社では、希少動植物や在来動植物の生息地保全のための的確な提案をいたします。また、在来種を保護する際にはその存在を脅かす外来種への対応が必要な場合もありますが、これらの分布調査や捕獲も行っております。
捕獲されたブラックバス
移植
重要な植物の生育地が開発地域などに含まれ、影響を回避・低減することができない場合、現在の生育場から別の場所に移して生育を継続させます。具体的な手法は種によって大きく異なります。移植については実施するだけでなく、事後の管理に対するアドバイス等もいたします。
移植の様子
メダカ
エビネ
モリアオガエル
ミクリ